四式中戦車チト「音波探索」準備風景
2012年12月19日(水)、前回の原始的な鉄パイプによる突っつき調査から大きく進歩して、今回は、株式会社フジヤマさんのご協力で、音波探査システムによる「四式中戦車チト探索」です。
9時30分の集合時間には、すでに探査船だけでなく、関係者や多くのマスコミの方が集まっていました。
探査船の準備が完了したところで、スマッペ・中村事務局長から、前回の調査概要と、今日の探査手順の説明。
続いて、株式会社フジヤマの方から、音波探査システムの概要の説明をいただきました。
そして、いよいよ音波探査のスタートです。
四式中戦車チト「音波探索」スタート!
これが今日の「音波探査」を演出してくれる船と、株式会社フジヤマのスタッフの皆さんです。
このミサイルのような形をした物体が、音波を発信・受信し、その時間差で海底の様子をシステムに送ってくれる今日の主役「KLEIN SYSTEM 3000」です。
受信したデータはこのパソコンで表示し、気になる部分を別画面に拡大する指示を行ったりもします。
他の乗船者も確認しやすいように、別のモニターも搭載されています。
想定現場よりかなり離れた場所で、いよいよ「KLEIN SYSTEM 3000」を海中に沈めます。船の後方、約5mの位置でデータ収集をするということです。
上下2段になっているのは周波数を変えてデータを収集しています。中央の黒い部分は、船の真下にあたる部分で、データ収集できないようです。
画面左の黒い部分は、深度が浅くて測定できない部分とのことです。
「猪鼻湖神社」から「せと橋」の間を、少しずつ航行ラインを変えて5往復くらいデータ収集しましたが、目視では、明確に「四式中戦車チト」は確認できませんでした。
しかし、4m×2m程度の、明らかに人工物と思われる物体や、沈没した和船と思われる物体が目視で確認できました。
四式中戦車チト「音波探索」終了
音波探査を終えて、概略の結果報告を行いました。その中で、4m×2mの人工物を思しき物体について、専門家から「97」という戦車ではないか、との助言をいただきました。
いわく、「97」を発見するということでも、大変な価値があるということで、参加者にとっては新たな期待が膨らみました。
戦車の専門家の方が探索スタッフに対し、戦車の模型を使って、海底の地形と戦車の性能から、どんな携帯で沈んでいる可能性があるかを説明していました。
これらの情報も含めて、株式会社フジヤマの皆さんがデータを持ち帰って、様々な角度から戦車の検証をしていただきます。
…ということで、本日の調査は終了。次回は、年明け2013年1月5日~8日を目途に、ダイバーによる潜水調査を予定しております。